2022年3月18日~11月6日まで、サンシャイン水族館の特別展で「美味しくてすごい生き物展~美食奇食珍食生物図鑑~」が開催されています。
食や生き物の意外な事実を生物展示とともに学べる、「食」にまつわる特別展です。
ここでは、サンシャイン水族館「美味しくてすごい生き物展」の開催概要や見どころ、実際に行った感想を紹介します。
想像以上に奥深い食の世界。驚きの連続でした!
美味しくてすごい生き物展とは
「美味しくてすごい生き物展~美食奇食珍食生物図鑑~」は、人間にとって生きていくために必要な「食」にまつわる特別展。
身近な食品に使われているけど意外と知られていない生き物や、食べると危険な生き物、珍しい生き物による珍食、栄養豊富なスーパーフード昆虫食など、生き物の不思議や魅力を紹介しています。
展示されている生き物は全部で約20種類。企画スタッフが描いた解説漫画や実食レポなど、見せ方に工夫を凝らしている点にも注目です。
食と生き物の奥深さを知り、改めて命への感謝や素晴らしさを感じることができる展示内容になっています。
- 生き物の奥深さを知れる食育コーナー
- 水族館スタッフによる実食レポ
- 近年注目を集める昆虫食の解説
- 生き物を発酵させた「????」の香りを体験
- 昆虫食が手軽に買える自販機
- ユニークなお土産コーナー
美味しくてすごい生き物展に行ってきた!
内覧会にお邪魔し、サンシャイン水族館スタッフ平井さんに案内していただきました。
「命をつないでくれる生き物たちへの感謝の気持ちや、生き物たちの素晴らしさを水族館として伝えたい」との想いから、今回の特別展の実施に至ったとのこと。
まずは、そんな命の繋がりを感じられるパネルからスタート。サンシャイン水族館 副館長のビデオメッセージにも注目です。
これまで以上に、日々の「いただきます」に想いをこめたくなります。
生き物の奥深さを知れる食育コーナー
「食卓を、真実で彩れ」とキャッチーな名称で始まる食育コーナー。普段食べている身近な生き物の秘密が丸わかりに!
平井さん「みなさんに少しでも関心を持ってもらいやすいよう、キャッチコピーを工夫しています。」
ホタテ貝「命がけの筋トレ」、赤身と白身の魚「赤白はっきりさせます」、「サーモンの真実」、スケトウダラ「何にでもなれるスーパーフード」など、気になるキャッチコピーが並びます。
思わず「へ~!」と言いたくなる豆知識が満載なので、ぜひ会場で確かめてみてください。
この卵の生みの親は…!? あみだくじで楽しく正解が学べます。写真と実際の魚の展示で、詳しく見ることができますよ。
禁断の食べ物コーナーでは、禁断の魚や、猛毒を含む生き物4点を紹介。
命に影響はないけれど嫌~な症状が出てしまう禁断の魚は、見た目では毒があるとわからない魚なので要注意。
治療法はないので、自然に毒が抜けるのを待つしかないのだとか。(完治に数か月~1年以上かかることも!)
企画スタッフが描いたわかりやすい漫画による解説にも注目です。
サンシャイン水族館のスタッフさん、漫画が上手すぎです!
美食珍食奇食生物コーナー
美食珍食奇食生物コーナーでは、実際に日本や世界で食べられている珍しい生き物を紹介。東京にいるとあまり馴染みがない生き物たちですが、地方だと食卓や飲食店に並ぶことがあるそう。
こちらの水槽に入っているのは、ヒメジャコガイとマガキガイ。
平井さん「マガキガイは底砂をお掃除してくれる貝で、水族館の水槽にもいます。食べるときは砂抜きが必要です。とってもおいしいですよ!」
それぞれの生き物が食べられるようになった背景や、実際にサンシャイン水族館のスタッフによる食レポが展示パネルで解説されています。食レポは★5つで表現されていてわかりやすいです。
左から、深海生物のオオグソクムシ、チャグロサソリ、タランチュラ。
オオグソクムシは漁師メシの常連で、カニとかシャコに近い味わい。サソリは加熱すれば無毒化し、栄養豊富な優等生。見た目通り、ハサミ部分がかなり硬いとか。
タランチュラはスタッフからはおいしいと評判で、足も丸ごとぜんぶ食べられるそうです。
そのイボイボの見た目から「海のパイナップル」とも呼ばれているマボヤは、生のまま食べるそう。
甘み、塩み、酸味、苦み、旨味の5つの味覚を刺激される、何とも不思議な食材。スタッフの食レポも好み分かれ系で不思議な感じ。
ほかにも、ハコフグ、サボテン、セミエビ、カゴカキダイなど美食珍食がたくさん。「とってもおいしい!」と好評なものや「ん?」なものなど、スタッフの食レポは必見です。
匂い体験コーナーでは、生き物×発酵の反応によって生まれる「????」の香りを実際に体験できます。実際に嗅覚で食を体験できるのは嬉しいですね。
クセが強いけど嫌な匂いではなかったです! 会場で体験してみてください
ミラクルフードの昆虫食コーナー
代替タンパク質としての可能性や、地球環境にも優しいサステナブルな食べ物として注目を集めている、昆虫食。
海外では日常的に食べている国もあり、歴史ある食文化のひとつです。日本でも蜂の子やタガメ、イナゴ、セミは昔から食べられてきました。
最近は地球の食糧危機を救う救世主として、注目が集まっています。2013年には国連食糧農業機関が食用昆虫を推奨する報告書を発表しています。
カイコとコオロギ。
省スペースで飼育可能で、どちらも糞まで無駄なく利用できるのがポイント。コオロギには数多くの種類があり、種類によって味わいも違うとか。
平井さん「カイコのさなぎを揚げたものは、甘みがあっておいしかったです! 甘いけど草っぽい香りもあり、不思議な感じでした。」
昆虫食通スタッフによる、おすすめの虫TOP5のパネル展示も必見です。
環境によし、味よし、栄養価よしで、優秀な食材である昆虫。普通に昆虫食を食べる未来が来るのではと思いました! ヘルシーなのでダイエット食に利用されるかも!?
スタッフ発信の掲示板コーナー
掲示板コーナーでは、季節ごとに内容が変わる予定だそう。
サンシャイン水族館のスタッフが体験した食に関するレポートや、珍しい生き物の料理が食べられるレストランを紹介しています。
池袋・新宿・渋谷・高田馬場など近隣のお店を紹介しているので、美味しくてすごい生き物展を見たその足で、美食珍食寄食めぐりをしてみるのも良さそうですね。
美味しくてすごい生き物展スタッフおすすめの昆虫食は?
開催にあたって、実際にスタッフで数々の生き物や昆虫を実際に食したそうです。
ERIPO「どの昆虫が一番おいしかったですか?」
平井さん「セミの幼虫です! ピーナツバターのような濃厚な味でした。あと、バンブーワームもポップコーンのようなサクサク食感でおいしかったですね。細長い某ポテトスナックを食べているような…。」
ERIPO「例えがとってもわかりやすいです(笑) ちなみに今回いろいろな食材を食べてみて、お腹を壊すことはなかったですか?」
平井さん「それはまったく大丈夫でした!」
なるほど…! 体調にまったく影響はないと聞き、安心しました。そもそも栄養価が高いとされている昆虫食。むしろ体に良いはずです。
鮮魚売り場そっくりなお土産コーナー
スーパーの鮮魚売り場をイメージしたお土産コーナーは、ユニークな商品が並びます。
鮮魚のように見えるけど、実は中身はチョコレートだったり、魚そっくりの雑貨ポーチだったり。思わず手に取りたくなるグッズがたくさん。
スーパーの店頭と見まがう本物そっくりのPOPにも注目です。
サンシャイン水族館のオリジナル商品「くらげこんにゃく(972円)」も販売しています。
ほかにも、何が出てくるかお楽しみの「缶つまガチャ(500円)※期間限定」や、オオグソクムシパウダーの入った「辛海カレー(550円)」など、お土産選びには困りません。
お土産は特別展に入場しない人でも購入可能です。
気軽にチャレンジ!昆虫食の自動販売機
手軽に昆虫食デビューができる、昆虫食自動販売機。「美味しくてすごい生き物展」に入場しない人でも購入可能です。
大コオロギが一匹乗ったインパクト抜群の「ジャイアントコオロギクッキー(950円)」や「タガメサイダー(600円)」など25商品が並びます。
昆虫食付き入場券でコオロギ食を体験!
「美味しくてすごい生き物展」は、入場料+200円の昆虫食付き当日券があります。
※当日券のみ対象。甲殻類・種実アレルギーの人は食べるのを控えてください。
とても香ばしくて、サクサクとした食感がクセになりそう。アーモンドフィッシュのような味で、とてもおいしかったです。これが未来のスーパーフード!
子供たち(8歳・3歳)からも大人気で、競うようにモリモリ食べていました。
これはもっと食べてみたい…! 話題のコオロギ食に興味を持つ良い機会になりました。
タンパク質豊富で良質な栄養価を持つコオロギ。ぜひ一度味わってみてください。
美味しくてすごい生き物展で命と食について考えてみよう
美味しくてすごい生き物展は、生き物の知られざるパワーや驚きを感じることができる、とても興味深い内容でした。
とても工夫されたわかりやすい展示なので、子供から大人まで楽しめますよ。
ERIPO「水族館というと「食」を紐づけるのはタブーかなと思っていましたが、あえて食をテーマにした展示がとても新鮮でした。」
平井さん「水族館の魚を見て、おいしそう!って思ってもらえるのは喜ばしいこと。元気で活きがいい証拠です。食べることで命をつないでいく感謝の気持ちと命の大切さは、水族館としても伝えていきたいです。」
美味しくてすごい生き物展は、身近な「食」について改めて考えてみるきっかけになるのではないでしょうか。
会場には約20種類の生き物が展示されているので、ぜひ「食」の奥深さを会場で体験してみてください。
食育にぴったりな内容なので、子供の勉強にもなりそうです!
※展示入替等により、ご紹介した内容と現在の展示内容が異なる場合があります。
美味しくてすごい生き物展 開催概要
7月11日(月)~13日(水)は展示入替のため、特別展は入場できません。
会場 | サンシャイン水族館 特別展会場 |
住所 | 東京都豊島区東池袋3-1 |
アクセス | JR池袋駅東口 徒歩約10分 有楽町線東池袋駅6、7番出口 徒歩約5分 |
開催期間 | 2022年3月18日(金)〜 |
営業時間 | 平日 10:00〜19:00 土日祝日・4/29~5/8 10:00〜20:00 |
入場料 | ・水族館本館ほか対象施設を利用の方、年間パスポートありの方 400円 ・美味しくてすごい生き物展のみ入場(当日券) 900円 ・美味しくてすごい生き物展のみ入場(前売券) 800円 ※昆虫食付き入場券は+200円(当日券のみ) |
チケット購入 | 【前売り券】チケット購入 【当日券】 現地で購入 【水族館チケット】チケット購入 ※水族館本館の入場は、日時指定のWEBチケットが必要な場合があります。 |
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